革のアレコレ: 革の種類・特徴
コードバン
コードバンとは、農耕馬臀部内側にあるコードバン層で作られた革を指します。
とても美しい光沢を帯びた滑らかな表情が特徴の存在感と気品を兼ね備えた革素材です。
革素材は基本的に、吟面(革の表面)と床面(革の裏面)の「2層構造」ですが、コードバンは、タンニン鞣しを施した農耕馬臀部の革からコードバン層のみを削り出した「単層構造」の革素材です。ヌバックやスエードのように毛羽立ちのある状態から、熟練した職人技で磨きあげて仕上げます。
2層構造の革素材は、層のズレによる型崩れを起こしますが、単層構造のコードバンは、層のズレがないので型崩れを起こしません。その為、劣化に強く、その成り立ちから硬質なことも合わさって、とても丈夫な革素材として知られています。
大きさがある程度限られているため、靴や財布といった小物によく使用されています。
ハシモト産業では、そのままの厚み1mm~1.5mmでの使用をオススメします。
コードバン層とは
農耕馬が外敵から噛みつかれた時に重傷にならないように身に付けた臀部内側(革の表面と裏面のちょうど中間くらい1mm~1.5mm)にあるコラーゲン繊維の塊で、引き裂きや押し込みに対しての強度は、牛革の3倍を誇ります。
コードバン層が採取できるのは、馬の中でも臀部が厚く大きい農耕馬に限られています。機械化が進んだ現代では、農耕馬自体が少なくなりコードバンの希少価値が年々上がっています。